2020.08.17
お子さんの色認識の間違い『色覚異常(色盲・色弱)』かもしれません
普段の生活の中で、子供にこんなことがあったら、サインかもしれません。
お子さまが絵本を見て色をまちがえたり、塗り絵が上手にできなかったり、クレヨンをしまうときに配列を間違えてみたり、違う色の靴下を左右で履いてみたり・・・などなど。
家族に色を見分けるのが苦手な方がいるときには、眼科で相談してみましょう。
眼科で相談しましょう
まずは、眼科で正しく診てもらいましょう。眼科で正しく診察を受けてないと、次のステップにはすすみません。
色覚異常(色盲・色弱)とは
私たちは、それぞれ顔や考え方が異なっているように、色の見え方や感じ方も同じではなく個人差があります。
その個人差が大多数の人と比べて大きく、色覚の検査で異なった結果を示す人は、医学的に「色覚異常」と診断されます。つまり「色覚異常」とは色覚の個人差を表す医学的名称といえます。
「先天性の色覚異常」は、「色盲」ともいわれてきましたが、「色盲」という言葉は,「色がまったく分からない」と誤解されやすいため適切な言葉とはいえません。 しかし、学術的に正しく,かつ,誰にも精神的負担を感じさせない新しい用語をまだ生み出せていないのが現状です。
通常、先天性の色覚異常というと「先天赤緑色覚異常」をさしています。この場合、色の見え方や感じ方は正常色覚と異なりますが、白黒の色世界では決してありません。正常色覚者とは異なった色世界を感受しているといえます。
ものを見ること自体は他の人と変わりませんが、色の組み合わせによってときどき似て見えることがあります。似かよって見える色の組み合わせには、赤と緑、橙と黄緑、茶色と緑、青と紫、ピンクと白や灰色、緑と灰色や黒、赤と黒、ピンクと水色などがあります。
しかし、同じ先天赤緑色覚異常といっても色の感じ方はさまざまです。
色覚異常(色盲・色弱)とは、目の特性のひとつと言われ、多数の人と色の見え方や感じ方が異なる目のことです。
詳しくは、公益社団法人日本眼科医会ホームページ「色覚関連情報」の「冊子『色覚異常を正しく理解するために』」にわかりやすく説明されています。
色覚異常で取得できない免許も?
色覚特異に関しては、子どものうちに早期発見をすることが大切だと言われています。大人になってから判明すると、本人は大変な思いをしてしまうことも。
例えば、鉄道運転士や航空会社などでは、一部では取得できない免許があったりします。
就職活動をする時などに、色盲や色弱がわかったら・・・。そのショックは大きいかもしれません。
間違えをしなくなるように訓練をする
子どものころからわかっていれば、見えていない(判別できていない)色も、皆さんが見ているように間違えをしなくなるように訓練することができます。
色を間違えた経験を積んでいくと、視覚の認識として“灰色”に見えても、色以外の手掛かりでそれが一般的には“赤色”と教えてもらって育つからです。
例えば外食で焼肉店に行った場合。
お肉の焼き加減を認識する時に、通常は生肉の赤い色が焼けて茶色・焦げ茶色に変わることで焼き具合を認識しますが、その認識ができないとお肉がうまく焼けているかわかりづらくなります。赤色以外の手がかりを認識できれば、そのような状況でも正確に判断できるようになります。
日常生活では、シャツやネクタイ、靴下など、今日着る服を選ぶのもちぐはぐになることも避けられます。色以外の情報を上手に活用する訓練をすることで、一人で生活することできるようになっていきます。
そんな訓練をしていても難しいと思ったときには、保護者の方があらかじめ未来の職業を選択して誘導することもできるでしょう。
最後に・・・
色覚を間違えるタイプにはさまざまな組み合わせがあり、その程度も十人十色です。
お子さまが生活していくうえで、何色が苦手なのかをしっかり認識するためにも「おかしいな」と思ったら眼科受診をおすすめします。